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日別アーカイブ: 2025年8月25日

第18回看板製作雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社ハリケーンマスター、更新担当の中西です。

 

~長くキレイに効く看板~

 

作って終わりでは、看板は価値を発揮しません。清掃・点検・劣化診断・更新計画、そしてデジタルサイネージの運用設計まで回してこそ“売上装置”。実務で使える年間計画とチェックをまとめました。


1) 年間メンテカレンダー 🗓️

  • 毎月:外観チェック(汚れ・シート浮き・ヒビ)/点灯時間のログ

  • 四半期:清掃(中性洗剤+柔らかいクロス)/ビス緩み/シーリングひび

  • 半年:電装点検(電圧・電流)/PSU温度/虫侵入の有無/照度測定

  • 年1:塗膜チョーキング確認/看板周辺の植栽・障害物見直し/法面・占用更新

  • 3–5年:シート再施工 or クリア再塗装/LEDの**減光(L70)**を見てモジュール更新判断


2) 清掃・補修のコツ 🧼🔧

  • 面材:アクリル・ポリカはアルコール/溶剤NG、中性洗剤で優しく

  • フィルム:高圧洗浄を近距離で当てない/エッジから水を入れない

  • 金物:粉体塗装の小傷はタッチアップ、腐食は素地出し→防錆→再塗装

  • シーリング:痩せ/割れは打替え。雨仕舞いを最優先


3) 故障前に手を打つ「予防」📉

  • 温度:盤内・PSUの温度ロガーで夏季ピークを把握

  • 電流不均衡:LED回路のバラつきは早期の色ムラ要因→配線/PSUゾーニングを見直し

  • 振動:袖看板・屋上看板はワイヤの鳴き/金物の緩みを重点点検


4) 交換サイクルの考え方 🔄

  • 表示面:UVでの退色が目に付いたら部分張替えより全面貼替が仕上がり◎

  • LED:ランニングは安いがPSU寿命がボトルネック。PSU先行更新が停電リスクを下げる

  • 塗装:チョーキング粉が手に付いたら再塗装サイン


5) デジタルサイネージ運用(屋外/半屋外)📺

ハード

  • 輝度2500–4000nit(設置環境で)/アンチグレア/IP定格/防塵フィルタ

  • 熱対策:ファン/ヒートパイプ/直射日光向けの日よけ

  • 停電復旧:自動再起動・電源投入順制御

ソフト&コンテンツ

  • コンテンツカレンダー(季節・イベント・時間帯別)

  • A/Bテスト:静止画→動的、CTAの文言、QR位置を検証

  • 明るさ自動調光(照度センサー)で夜間グレア抑制

  • 万一:ネット断でも再生するローカルプレイリストを設定

測定

  • 表示回数・タッチ/QR流入・近接センサーの滞在時間→店舗のCVと突合


6) 省エネ&ESG 🌱⚡

  • 点灯スケジュール最適化:深夜は30–50%減光

  • LED効率の見直し(古いモジュール→高効率品へ)

  • 太陽光+タイマーでサイン電源一部賄い

  • リサイクル:アルミ母材の回収、アクリル端材の分別


7) クレーム“未然防止”の現場術 🛡️

  • 眩光:向き・角度・遮光板・ルーバーで近隣対策

  • 雨音・ビビリ:中空板・金物の共振にはスポンジ/ブチルでダンピング

  • 景観:色温度と彩度は周辺と調和。行政ガイドラインを事前確認


8) 年次点検チェックリスト ✅

  • 盤内温度/PSUファン/フィルタ清掃

  • 面板割れ/反り/黄変

  • 取付金物(錆/緩み/二次固定ワイヤ)

  • シーリング・雨仕舞い・ドレイン

  • 点灯ムラ/ちらつき/色ズレ

  • 塗装のチョーキング/剥離

  • 周辺障害物(樹木・新設看板)

  • 点灯スケジュール/減光設定の最適化

  • デジタルのログ(稼働率・再起動回数・温度アラート)


9) 事例ミニケース 📌

ケース:夜眩しく苦情→来店減

  • 対策:照度センサー導入+減光カーブ再設定/配光を壁面反射型へ変更

  • 結果:苦情ゼロ、歩留まり率+12%、電力-28%

ケース:色褪せ・ロゴ違い

  • 対策:色基準書(DIC/PANTONE+発光実機)を作成、承認フローを一本化

  • 結果:再施工ゼロ、製作リード-20%

 

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